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2006年05月24日

にほん昔ばなし

昔あるところに水無川という川があったそうだ。きこり達は川のほとりで山仕事をしていたが、川を覗いて『ちょうど水も引いてきたから明日は根を撒いて魚をとるぞ』と仲間に話した。根とは薬草の根を煎じて作った毒のこと。川に撒いて淵の魚を浮かして採ろうという話だった・・・・

その夜山小屋で火を焚いて仲間と根をグツグツと煎じていると、上流側の山道から御坊さんが下りて来た。

『これは根を作っているのかな?』『そうだ、明日これをたくさん撒いてたくさんの岩魚を採るつもりだ・・・』『根を撒くのはよしなさい。あなた方が餌をつけて釣りをして採ることをとやかく言うつもりはない。しかし根は小さな魚まで根こそぎとっしまうであろう。あなた達も子供が端から息の根を止められるような事があったら、心が痛むじゃろ・・・』『坊さん明日は根を撒くのを止めとこう。坊さんの言う通りだ。さあここに団子があるから、食べてくれ』『そうか良かった。ならば安心じゃ・・・』

こんな会話をして、差し出した団子を美味しそうに3、4個食べた坊さんはもう一度上流に向かって、歩いて行った。しかし頭領はそんな事で根を撒くのを止めようと思っていなかった。翌日、木桶に入れた根を川に撒くと面白いようにイワナが浮いて採れた。

頭領は一番上流にある深い淵に大きなイワナがいると、その淵を目指した。木桶ごと淵に根を投げ込むと、それまでとは全く違う見まがう程の大イワナがポッカリと浮んできた。そして水無川のイワナは全て居なくなった。

喜び勇んで山小屋に戻り、今日の大漁を祝って酒盛りをした。頭領が『よーしこの大イワナの腹を割いて食べるとするか』と大きなナタで腹を割くと中からコロコロッと丸い物が出て来た。

『これは団子・・・・このイワナは昨日の御坊さんだったんだぁ』とそれまで酒盛りをしていた山師は皆怖くなって山を降りた。それからしばらくした後、居なかったイワナもまた泳ぐ川に戻った。

これは最近、にほん昔ばなしで放映された話だった。娘が録画していたものを一緒に見た。昔ばなしは示唆に富んだ内容が多いが、これ程釣り人に直接関係している話も珍しいと思った。お御坊さんに成り代ったイワナに釣りも許されない位にならない様にしたいものだとつくづく思って見ていると、横でかみさんが大きく頷いていた・・・・うちの山の神も大切にしようと思った。


投稿者 daikyu : 2006年05月24日 11:52

コメント

daikyuさん、家も娘が録画してくれて一緒に見ました。
と言うのも、娘がまだ幼い頃、よくこの話を言って聞かせたからです。幼い娘が興味深々と聞いた姿が昨日の事の様に思います。
自分はこの話は結構小さい頃から知っており、ちょっと恐怖を感じてました。
根流しは残酷な行為だと思いますが、昔の人は良くこんな事考えたなーなんて思いますよね!
岩魚の怪、良く出来た話しです。
あんな大岩魚に遭ってみたいです。

投稿者 taizou : 2006年05月25日 07:57

daikyuさん、おはようございます。(^^)
ゲーッ、それ、見てない・・。(泣)
再放送が始まって「子供にいろんな事を教えられるぞー」って思ったら、別のチャンネルでアニメ見てました。(苦笑)
「昔ばなし」「フランダースの犬」「母をたずねて・・」etc.親子で喜怒哀楽を感じながら見るものが無くなってしまった現在、残念でなりません。

投稿者 dadlife : 2006年05月25日 10:06

おもしろい話ですね。

でもこういう類の話は、決まってイワナですね。
ヤマメやアマゴは出てきません。

日本人は昔から、イワナに対して何か特別なモノを感じていたのでしょうね。

投稿者 西洋毛鉤 : 2006年05月25日 12:14

イワナは釣られたときに表情が有りますから、こういった話になりやすいんでしょうね!水無川って、魚野川支流の水無川なんでしょうかね?要

投稿者 heboheboy : 2006年05月25日 13:13

taizouさんこんにちは。昨日ロフトでこの話したらオーナーもやはり見たらしく、勉強になるねえと言ってました。

昔からある話なんですね(って昔ばなしだから当たり前か?)お子さんに話して聞かせてるtaizouさんは川でお魚あんまりいじめない方がいいですね(笑)

投稿者 daikyu : 2006年05月25日 13:21

dadlifeさんこんにちは。最近めっきりTV見なくなってしまって、アニメ系も遠のいていましたが、改めて見ていましたら色んな気づきがありました。

歴史や先人の知恵には学ぶ事がたくさんありますよね・・・ドラマなんかは結構泣きながら感情移入して見ちゃうんですけどね。

朝のニュース位で釣り番組でも見ないようになってしまいました・・・・

投稿者 daikyu : 2006年05月25日 13:26

西洋毛鉤さんこんにちは。確かにヤマメにはそういうたぐいの話はないかもしれませんね。岩魚はやっぱり何かと話のねたとして使い易いんでしょうか。

山の神さまに例えられるとすればやっぱり岩魚のイメージですよね・・・滝太郎の伝説も大イワナの線だと思いますが、大ヤマメではなんとなくカッコ付かないもんなぁ・・・

投稿者 daikyu : 2006年05月25日 13:32

要さんこんにちは。昨日の夜飲みながらそういう話になったのですが、南会津に伝わるむかし話だそうなんですね。今も田島にある水無川のことなのかもしれないですね。

10年くらい前は毎年この時期になると行ってましたが、最近ご無沙汰です。次回あの川行く事があったら、この話の事を思い出すかもしれません。

でも今は秋田の渓の事で頭の中はいっぱいです・・・・・

投稿者 daikyu : 2006年05月25日 13:37

こんばんわー
この話、僕もみましたよー
子供たちも毎回楽しみにしているので

戒め
慎み
感謝

いいだけ便利になりすぎた今の世には忘れられそうなコトですが
絶対に大切なことですよね

投稿者 NaO : 2006年05月25日 20:21

わぁぁ見逃しました・・!そんなお話があったのですか!?
にほん昔話は、本当に小さい頃から大好きで・・・
大きくなった今も大好きです(^v^)
いつも楽しみにしているのに、毎回ご飯したくの時間とかぶり、見逃しています・・(;∩;)うぅぅぅ・・・
百物語には、このようなお話のウナギバージョンがあります。

大きな魚とか、古い巨木をみるとき、凄い!と思うのと同時にフト、怖いくらいの気持ちになるのですが、こういう事かも・・
今はちょっと怖いくらいがちょうどいいのかもしれませんねぇ・・

投稿者 ぱみこ : 2006年05月25日 21:39

daikyuさん、こんばんは。
なんだか怖いお話ですね。
daikyuさんも釣り過ぎには注意してくださいね(笑)
それと、いっも釣りに送り出してくれるお家の神様も大切にね。

投稿者 Lt_cahill : 2006年05月25日 22:58

Naoさんこんばんは。夢中になって釣りしていた頃はこんな事考えなかったのですが、今となってはこうしていろんな事を感じるまでになりました。

少しは成長したんでしょうか?でもライズを前にすると自分を見失ってしまう性質は中々変えられそうにありません。

4月にイトウの里に行った事も僕にはよかったことでした・・・

投稿者 daikyu : 2006年05月25日 23:52

ぱみこさんこんばんは。この話は僕も久しぶりにTVの良さを感じました。そうですよねアニメの元祖のような番組だからぱみこさんはお気に入りでしょうね。

確かにこのお話しも考えようによってはコワイんですが、しばらくして川がもと魚がいる様に戻ったと聞いて、自然の回復力にも言及しているのではと思ってしまいました。

投稿者 daikyu : 2006年05月26日 00:07

Lt-cahillさんこんばんは。ここの所ひところの年間50日釣行のようなハードな感じは無くなったので、釣りの神さまにも多めに見てもらってると思います。

うちにいる山の神はまめな報連相で仲良くやってます 。たまにまきえ巻いてやると喜んでますビーズヘッドのような光物は好きなようです(笑)

投稿者 daikyu : 2006年05月26日 00:17

daikyuさん、こんばんわ!!
ボクはサカナを獲って食べたり息の根を止めるコトはしないけど、こういったエントリーを読むと、釣り上げたサカナをもっと大切に扱わなきゃと思いますね。
あ、FR誌見ましたよ!!daikyuさんの記事、研治さんと成史さんを差し置いて、巻頭トップでしたね。とてもイイ釣り旅の記事でした。

投稿者 terry@深夜徘徊 : 2006年05月26日 00:45

terryさんおはようございます。昔ばなしには日本人が本来持つ、人の心を思いやる気持ちを甦らせるような力があるように思います。

先人の知恵や語り継がれる伝統の重みは自分も歳を重ねるごとに感じる事です。リリースする時にも魚にありがとうと言う気持ちは大事ですよね・・・・

FR誌は自分も大きく写っていて驚きましたって、元々大きいんですよね・・・もう少しいいジャージはいとけば良かったと後悔してます(笑)

投稿者 daikyu : 2006年05月26日 10:10

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