« 2006年04月 | メイン | 2006年06月 »

2006年05月31日

ゆっくりと流れる時間

いつもは通り過ぎる渓で1匹目を掛けたすぐ後、先をゆずったお二人は焦ることなくマイペースだった。雪代の増水でピンチと思っていた僕を救ってくれたのは、魚ではなく実は二人のリズムだった事に気づいたのは、情けない事に旅から戻った後だった・・・

komさんにポイントを譲ったshojiさんは護岸に座り込んで、チェストバッグからおにぎりと、ビールを出してグビッと始めた。チェストバッグの膨らみの殆どは食料だった。後で聞くとshojiさんはこのビールをお神酒として川にも少し撒いたそうだ。

この後の数時間はshojiさんもkomさんにも楽しげな笑顔がしばらく続く釣りになった。その頃の僕はと言えば、ようやく辿りついた渓の予想以上の水かさに、秋田までの距離やこんなに良い釣りが出来ますよ!と誘った手前、かなり焦っていた。

shojiさんがニコニコと『自然には逆らえないですよね・・・』と話してくれても、正直うわのそらだった。自分の中で作っていたイメージに合う渓を探そうと・・・僕には全く余裕がなく、1匹目の魚を手にしてようやく一息ついたつもりでいた。

そういえば夜のキャンプ場でこの日の釣りの事を話しているとshojiさんがkomさんに『最初の渓もあんなに良いから雪代で釣れても釣れなくても多分1日やってますよねー』と話していた事がいまさら思い出された。

何気ない写真だったがデータを整理してあまりの写真の少なさに、いかに余裕のない釣旅をしていたかと反省してしまった。仲間の釣り姿や花の写真など・・・・特に今回一枚も花の写真が無く自分でも情けなくなってしまった。タニウツギやフジの花は咲いていたじゃないか・・・・花と同じ位満面の笑顔で二人は笑っていたのにそんな写真すらない・・・

何度も思うことなのに・・・あー何とも情けない。花や木々の色合い、鳥のさえずり、森のにおいなどを五感で感じるのがこの趣味の良いところ。釣りバカキュウちゃんはそろそろ卒業しなければ、チョイ不良FFオヤジの道はまだ遠い・・・・

[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 07:22 | コメント (24) | トラックバック (0)

2006年05月30日

雪代がもたらした意外な幸運

目的の渓へ向う道沿いにいつもは通り過ぎるだけの渓があった。割と変化の無い里川。ヤマメで有名な渓であるが下流部は雪代の大増水で竿を出すどころでは無い。3本の大きな支流をまたいだ頃である。水色がやけに釣れそうだった。

でも実績のある渓はもう少し先・・・しかし明日の崩れる天気予報も考えると、型を見ることも考ねないと。『ちょっとやって見ましょう!』もう我慢出来なかった・・・・


橋のたもとから堰堤上に降りると魚の気配がする。この辺りの感じが何とも説明しにくいのだが、渓に降りた時の川原からする匂いや水色、水温計でなくその気温の中で水をさわった時の冷たさなどを出来るだけ五感で感じる様にしている。これらは僕の中ではFFをする上での最高のフェロモンだ。

両岸が護岸されているが周りの田園風景と溶け込んで不思議に気にならない。時計は10時を回り、虫はガガンボ、ストーン、オドリバエのようなクルクルと水面を跳び回る虫がハッチしている。でもこれで釣りたいと12番の見やすいソラックスダンを結ぶ。

ひとかかえ位の岩が沈み、その上手に巻きの出来ているポイントに出た。ここで手前から探ると開きで20cmに満たないがヤマメが反応したがすっぽ抜けてしまった。魚は居ると思い、更に上の巻きにフライを入れようとした時、水飛沫が上がった。

ここはマッチサイズを考えて、16番のヘアーウイングダンに変えた。お気に入りのフライで釣りたいのはいつもの事。今日の天気とこの渓の光の当たり具合ならば視認性もまず問題ないだろう。

巻きの下側、岩のすぐ上でのライズ。30cm上流にフライを落とす。ヒトヒロはとった7Xのティペットの稼いでくれる時間のおかげでフライは巻きをゆっくりと滑り、ユラッと浮上した魚が吸い込んだ・・・・オッと合わせると想像以上のシャープな走り。流速のある浅い流れ出しをまさしく縦横無尽に走り回る。

1匹目にしては上出来の8寸級のかっこいいイワナだった。川底の黄土色の保護色に身をまとったイワナが初夏を思わせる日差しを浴びて黄金色に光った。下流に見えたkomさんと、shojiさんにネットを掲げてやりましたよっと見せると、二人が上がってきて自分の事の様に喜んでくれた。

でもこの時にも僕はもっと大切な事に気づいていなかった。大切なこととは・・・・


[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 02:04 | コメント (15) | トラックバック (0)

2006年05月29日

走行距離1500km巡った川8本

1泊2日の秋田釣行から戻った。今回はブログで知り合ったkomさんとルアーマンのshojiさんと3人での秋田行きとなった。僕達を待っていてくれたのは、新緑と青空とネイティブなイワナだった。

目的の渓に着いたのは朝6時30分、国道から見える渓の水位を見て行けると思ったが渓に下りて見ると意外に水量が多い。川幅のある場所でないと対岸に渡るのは難しそうだ。

いつもスタートする辺りから入り、大きめのドライフライで探っていく。朝早い事もあるが反応が無い。これ以上進めない程の水量をたたえたいつものプールに出た。20cmは多い気がする。この深みでshojiさんにルアーで探ってもらい、林道からkomさんと見学する事に。

水底にユラユラと泳ぐイワナ。中々の型だ、ルアーが横切ると魚が逃げている・・・・いつもとちょっと違うなぁ。水温もまだ低めだ。

『場所を変えましょう!』結局この二日間で何度この言葉を使ったか分らないほど、雪代の終わっていない渓に手を焼いた。いつも何気なく見ている山並みに雪が残っている。こんな事ここ数年来ない事だ。

もちろんちょっと早めを目指して冒険したつもりだったが、ここまで来て魚を見ないなんて考えられない。高速を熟睡させてもらった代わりに、僕の勘ピューターがゆっくりと始動し始めた・・・・あの渓ならば大丈夫かもしれない。朝早くひっそりとした田沢湖畔を車の中から観光して車はさらに北へ向かった。

[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 02:08 | コメント (26) | トラックバック (0)

2006年05月26日

魅惑のあの渓へ

いよいよ明日から秋田へ行く。新緑の中で気持ちの良いFFが出来るのが一番の楽しみだ。そして夜はこれまた楽しいキャンプ。安い、美味しい、楽しいの三拍子揃ったエンドレス宴会付きのFFの旅だ。これは昨年の今頃の秋田の渓。吸い込まれそうな緑・・・

今回は今のところ田沢湖のキャンプ場に泊まる予定だ。ここは町営だが小ぎれいに整備されていて、管理人の皆さんも中々親切である。簡単な食材を夕方仕入れたので、後は現地で買い足せば今回のkomさんとshojiさんの3人であれば足りそうだ。

先日の湯川ヘボ会で初対面のshojiさんだがすごく高い活性で、今回の企画に食いついて来てくれた。komさんも先日の宮城荒雄の弾丸爆釣でさらに気合が入っていそうだ。shojiさんはルアーマンだから水量が多くても彼にとっては良いかもしれない。いつもと違いそんな事も踏まえた川の選択をして釣行したいと思っている。

komさんは晴れ男だそうだが、強烈な雨男の私のせいか、日曜夜半から雨80%の確率になってしまった。今回もレインギアのお世話になりそうだ。何とか土曜には二人には良い釣りをしてもらいたい。良いアングリングガイドが出来た時ほど自分の釣りも良い事が多いと言うのが最近のジンクスになっている。

ブログの皆さんの心の中のテルテルボウズに期待したいところです。これテルテルがないと縁起がよろしくない言葉になりますね。たまには天気予報が良い方にはずれて欲しいなぁ。こういう時に必ず言われる事『普段の行いがが出るんだよねー』って自信ないなぁ・・・

27日、28日とデジタルな世界からはなれますので更新は29日の月曜以降になります。よろしくお願いいたします・・・・

[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 17:27 | コメント (10) | トラックバック (0)

2006年05月24日

にほん昔ばなし

昔あるところに水無川という川があったそうだ。きこり達は川のほとりで山仕事をしていたが、川を覗いて『ちょうど水も引いてきたから明日は根を撒いて魚をとるぞ』と仲間に話した。根とは薬草の根を煎じて作った毒のこと。川に撒いて淵の魚を浮かして採ろうという話だった・・・・

その夜山小屋で火を焚いて仲間と根をグツグツと煎じていると、上流側の山道から御坊さんが下りて来た。

『これは根を作っているのかな?』『そうだ、明日これをたくさん撒いてたくさんの岩魚を採るつもりだ・・・』『根を撒くのはよしなさい。あなた方が餌をつけて釣りをして採ることをとやかく言うつもりはない。しかし根は小さな魚まで根こそぎとっしまうであろう。あなた達も子供が端から息の根を止められるような事があったら、心が痛むじゃろ・・・』『坊さん明日は根を撒くのを止めとこう。坊さんの言う通りだ。さあここに団子があるから、食べてくれ』『そうか良かった。ならば安心じゃ・・・』

こんな会話をして、差し出した団子を美味しそうに3、4個食べた坊さんはもう一度上流に向かって、歩いて行った。しかし頭領はそんな事で根を撒くのを止めようと思っていなかった。翌日、木桶に入れた根を川に撒くと面白いようにイワナが浮いて採れた。

頭領は一番上流にある深い淵に大きなイワナがいると、その淵を目指した。木桶ごと淵に根を投げ込むと、それまでとは全く違う見まがう程の大イワナがポッカリと浮んできた。そして水無川のイワナは全て居なくなった。

喜び勇んで山小屋に戻り、今日の大漁を祝って酒盛りをした。頭領が『よーしこの大イワナの腹を割いて食べるとするか』と大きなナタで腹を割くと中からコロコロッと丸い物が出て来た。

『これは団子・・・・このイワナは昨日の御坊さんだったんだぁ』とそれまで酒盛りをしていた山師は皆怖くなって山を降りた。それからしばらくした後、居なかったイワナもまた泳ぐ川に戻った。

これは最近、にほん昔ばなしで放映された話だった。娘が録画していたものを一緒に見た。昔ばなしは示唆に富んだ内容が多いが、これ程釣り人に直接関係している話も珍しいと思った。お御坊さんに成り代ったイワナに釣りも許されない位にならない様にしたいものだとつくづく思って見ていると、横でかみさんが大きく頷いていた・・・・うちの山の神も大切にしようと思った。

[ 魚のはなし ] 投稿者 daikyu : 11:52 | コメント (16) | トラックバック (0)

雪代の収まる頃

5月末頃になるといつも気になってくる、秋田の渓の雪代が収まるタイミングのこと。この写真は昨年の6月一週目の秋田の渓。釣り人は岐阜から遠征した田舎のつり人さん、水色最高、イワナは元気いっぱいだった。今年はもう少し早いタイミングで行って見たい。今週末秋田へ向かう・・・・

完全に雪代が収まる前の方がどうもカゲロウのハッチはあるようだ。この時期の狙いはフックサイズにすると8番くらいの大型のオオマダラカゲロウだ。関東から遠征する僕達は雪代の収まりかけに行く事はリスクもあるので少しだけ遅めの釣行になる。このカゲロウが終わると一気にテレストリアルのシーズンへと突入する。

この行く時期の『少しだけ』がなんとなく自分の中で納得出来ていない。もちろん上述の時期はパラダイスのような釣りが出来るのだが、ここ何年か良く考えるとオオマダラの良いハッチに巡り合っていない。東北の知り合い何人かに聞くと「まだ雪代が入っている位の方が虫でますよ・・・」と言う話さえある

じゃ誰かに聞こうかと思ってもこのタイミングをはかるのは難しい・・・もう勘と運に任せて行って見るしかないとも思う。まあベースを張る周辺にはいくらでも渓はあるので全然良いと思う。

あの大型のカゲロウの舞う中で気持ちの良いドライの釣りがしたい。この衝動を抑えるにはもう渓に立つしかないんだろうなぁ。丸々と太ったイワナがバッサリと#8のヘアーウイングダンを飲み込むシーンが脳裏に浮んだ・・・・

息子の熱は下がったが、オヤジの熱は下がるどころか上がりっぱなしである・・・・

[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 06:44 | コメント (10) | トラックバック (0)

2006年05月23日

山菜三昧

heboheboyさんお誘いのGW前の道北の旅。季節の進みは思ったよりも遅く、イトウウォッチングと行者ニンニク採りは叶わなかった・・・しかし先日猿払村からウレシイ贈り物が来ました。クール便で丁寧に梱包された包みには北の春の恵みが入っていました。

日曜に息子が高熱を出し、ブログ仲間の皆さんとの釣りを失礼してしまって出かける事が出来なかったので、頂いた行者ニンニクを家族で頂きました。

おととし仕事で札幌を訪れた際、居酒屋で初めて行者ニンニクを食べ、本州で食べたものと明らかな違いに驚きました。今回はその時頂いた天ぷら、そしてお奨めとなっていた卵とじ、ギョウザ、おしたしと行者ニンニクコースで全員ニオイにまみれて過ごしました・・・・局長、笠井さんありがとうございます!

これは同じく猿払を訪れたときに採った『谷地蕗』のおしたしです。これは苦味があり春を告げる味という感じです。独特な癖のある香りが楽しめました。お世話になった笠井旅館さんで料理して頂き現地で頂きました。

こっちはお馴染み『タラの芽』です。これは先々週に木曽に仕事へ行った時に摘んで来ました。いつもの得意のポイントへ行くとGW中に摘まれた1番手の後に伸びた2番手がちょうど食べごろの大きさになっていました。

東北へ行くとまだまだいくつかの山菜を見る事が出来ます。釣りに夢中だとこうした春を告げる変化に気づかないものですが、余裕をもった釣りで花や山菜を見るのも良いと思います・・・・

週末の予定を立てるのに東北の雪代情報を今週は集めようと思います。川によっては濁流が続いているようですが、もう釣りになっている川もあるようです・・・・

魚無連絡 昨日発売のFR誌に岩手三陸の旅掲載されました。ぜひご覧下さい。またFF誌上で紹介されていた6月上旬発売の津留崎健さんの『幸福の森』という写真集にも・・・・ありがたいことです。

[ 旅>美味しい料理 ] 投稿者 daikyu : 00:06 | コメント (24) | トラックバック (0)

2006年05月21日

営業の途中で・・・・

先日のモンカゲロウのエントリーを書いていて思い出した釣りがありました。もうかれこれ15年は経ってる話しですが、結構興奮した事を昨日の事の様に覚えています。あのカゲロウでのただ2回しかない体験です・・・・(写真はイメージです)

GW真っ只中のこと、その頃北関東を日用品メーカーの営業で回っていた僕は休日出勤であるお店の応援に行く最中だった。何となくいつもと違う道を通ってみようと栃木の佐野から、山道を通り鹿沼方面へと抜けていく道を選んだ。

とある里川の橋を渡ろうと本能的に上流部にあるプールを眺め、少しスピードを落とした瞬間だった。プールの中心で水飛沫が上がった様に見えた。時刻は12時30分頃、こんな昼間にこんな里川でライズなんかするんだろうか?

ちょっと営業車を停めて橋の欄干越しに観察する事に・・・するとバシャバシャと盛んに魚が跳ねています。マジーッ!こんな事もあろうかと(準備ええなぁ笑)車に置いてあったロッドを出し、営業ジャンバーのままウェーダーをはいて早速川に入ることに。

小さなプールの流れ込みでは4~5匹のヤマメが元気良くライズを繰り返している。その上流は長い瀬になっておりそこでも数匹が上ずっている様子。こりゃすごいぞ・・・そして流れているのは紛れも無いモンカゲロウのダン。

クリーム色の3cm大のヨットが日中の水面を微風に揺られながら気持ちよく流れて行く。プールの流れ込みに差し掛かると端からヤマメに捕食されている状態。魚は完全に捕食のスイッチが入って夢の中・・・

この白日夢のような光景の中、一番大きなフライは10番のエルクヘアカディスのみ、営業先へのアポイントまで残された時間はあと30分。ネットリ系のフロータントをつけてエルクヘアーをしごいて持ち上げ、なんとなくダン風に加工したフライをライズの中に放り込む。

何度と無く無視され続けたがそこはスレテいない魚。丸々と太った8寸サイズのヤマメを何とか2匹キャッチしたが、マッチフライがないまま、タイムアップを余儀なくされた感覚が今でも忘れられない・・・

それからと言うもの、殆ど渓でモンカゲロウの釣りを体験する事は無いが、あの姿態を模したエクステンドボディのフライは必ずフライボックスの片隅に指定席を持つ事になった・・・・

[ フィールドレポート ] 投稿者 daikyu : 09:49 | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年05月18日

フライフィッシャーの感じる季節感

先日入った山梨の里川でのこと。午後3時すぎにゆったり流れる水面を割って大きなクリーム色のホバリングするカゲロウ。モンカゲロウの水面羽化だ。5月中旬頃が本州のこのカゲロウのハッチ時期。メイフライの代表格だ。

モンカゲロウの釣りと言えば何と言っても阿寒湖の6月を思い出すが、渓でこのカゲロウで良い釣りをしたことは意外に少ない。FFを初めて1000回近くは渓流に立っていると思うが、過去にモンカゲロウのマッチザハッチに巡り合ったのは僅か2回だ。

もちろん予測して狙ってという釣りをしていないせいもあるが、早春のガガンボや東北のオオマダラの様に分かり易いスケジュールの様な感じで当てられる気がしない。

管理釣り場だが、長野の槻の池では例年では今頃からモンカゲロウのハッチでの釣りが楽しめる貴重なエリアだ。しかしここも止水である。

そんな貴重な場面である事は充分理解しているつもりなので、しばしロッドを置いてハッチの様子を観察した。アマゴの着き場であれば反応したのだろうが、上流にある長いプールから続く流れ出しにはその様子はなく、大胆にコンスタントにハッチは続いた。

下流から合流したシャチョウさんと一緒にこのハッチを眺めると、他の虫も機嫌が良くなったのかその後は瀬から小型ではあるがかわいいアマゴが顔を出してくれた。ここはシャチョウのカーティスクリークだから、そんな気持ちで釣らせてもらった。

のんびりとした今日の釣りにはこんなハッチの観察もぴったりだった。今日はモンカゲの天敵は魚でなく川のほとりに飛来したセキレイだった事がいかに魚がスローだったかを示していた。まさしく優雅な姿態はメイフライの頂点に君臨するにふさわしく、フジの花に続き季節感を味わえるうれしいトピックスだった。

[ フィールドレポート ] 投稿者 daikyu : 21:26 | コメント (14) | トラックバック (0)

2006年05月17日

ふじの花の咲く頃

子供の頃オヤジに良く「ふじの花の咲く頃は釣りは最高だとじいさんが良く話してたなぁ」と聞かされていた。あの紫色を見ると元来好きな釣りの本能がさらに目覚める気がする。頭の中はこんな色になっているのかもしれない・・・・・

肌寒い感じの川につくと予想の反して濁りが入っている。ニンフを結ぶ条件のひとつ。中位のマーカーをつけてお気に入りの16番のフェザントテールを結ぶ。小さな落ち込みの流心脇をトレースするとすぐ有機的な反応が・・・

すかさず合わせると、ウィンストンDL4のバッドに確かな手応えが伝わる。ギラギラッと水中から銀鱗が鈍い光を放つ。そのポイントでは収まりきらないパワーで一つ下の瀬に入る。今度はゴンゴンと下に突っ込む引きを見せる。

ようやく手元に寄せてくると、銀化のブリッとしたアマゴが水面に顔を出した。ネットで掬うと魚も人間も同じように息が上がっている様に思った。意外にそう大きなサイズでないことが初めて分った。強烈なファイトだったが・・・・


写真を撮ろうとロッドとネットに並べると、サイズはグリップ程なのに、幅はグリップの太さの2つ半ほどある事に驚いた。水生昆虫が多いと思われるこの周辺の環境の良さを物語っているようだった。今しがただまされたフェザントテイルのニンフを下目使いに見ているような表情がちょっと面白かった。

東北はもうすぐタニウツギが咲いてベストシーズンを迎える。花は季節に正直だから、釣りの目安になる一番の情報源だ。しかし今年に限っては花が咲いた後にも寒さが戻ったりと、さすがに花もそこまでの予測は難しいらしい。この日もそんなことを感じる釣りになった。

でも僕の中ではフジの花もタニウツギももう満開に近いほどFF熱は醒めるどころか熱くなる一方である。

[ フライ>あまご ] 投稿者 daikyu : 08:43 | コメント (12) | トラックバック (0)

2006年05月16日

最北の宿から

GW前にお世話になった猿払の宿、笠井旅館さんのりえさんがブログを開設しました。春の息吹の感じられる中、イトウの話題にも触れているサイトです。ぜひご覧下さい。ブログのタイトルが日本最北の宿というのがカッコイイですね・・・

最北の宿から 

[ 人の縁 ] 投稿者 daikyu : 03:33 | コメント (10) | トラックバック (0)

2006年05月14日

百有余年の歴史の聖地 湯川

要さんのお誘いでブロガーの皆さんと、奥日光湯川への釣行に出掛けた。朝10時に赤沼茶屋に到着。今回の同行者はfree birbさんdadlifeさんくろやんpara-miyukiさんshojiさんyasuさん、そして夜から参加のterryさん。1902年にトーマス.Bグラバーがブルックを放流して百年を超える歴史のFFマンの聖地と呼ばれる場所だ。

湯の湖はFFを始めた頃から来ていたが何故か湯川は今回の入渓が初めてだった。FF雑誌では見ている渓だが初めてなのでドキドキした。蛇行する川を見て北海道を思い出した。原野を流れる川は同じ様に勝って気ままに流れるのだと改めて感じた。

ラムサール条約の地域に指定される湿原は豊かで、木道がなければ遡行はかなり大変だと感じた。10時頃から入った下流部では濁りもあるせいか、反応が鈍く、中間地点より上流の小田代橋付近から水も澄み、ブルックの魚影がかなり分るようになる。

目立った虫のハッチはなかったが、見つけられたブルックは左右に動いて水中の流下物を捕食しているようだ。16番ほどのソラックスで倒木脇や土手際のエグレに近いポイントを丁寧に探ると結構反応がありそこそこ釣れるようになった。

そして時計が3時を回る頃から明らかに浅場に出て来たブルックの数は凄かった。3年放流はしていないという事だったが、キャッチ&リリースの成果を改めて感じる出来事だった。秋にはこの辺りで200近いペアが見えて、産卵をしていたらしい。孵化したばかりの稚魚もかなり見えたので今後期待できる釣り場だと思った。

もちろん釣れたブルックは全てヒレピン、ファイトも結構して、充分楽しめた。浅瀬に出たブルックはイワナほど保護色が出ないのか容易に魚影を確認することが出来た。見つけた後は目の前にフライを落とせば殆どが疑うことなく反応してきた。まるでハンティングのようなFFを数時間楽しんだ。

GW中はかなりの人だったと思うが、これだけの魚が反応する事を考えると、本格シーズンはこれからの様だった。サイズは大きくて25cmだったがこれから豊富な水生昆虫がハッチして、捕食を繰り返せば秋にはかなり大きく育つ事も楽しみになった。

同行したくろやんは37cmというビッグなブルックをルアーで掛けたそうで、デジカメ映像を見せてもらうと何か猛獣のような形相の凄みのある魚だった。

深い森に覆われている場所だけに、渓にも倒木がかなりあり、渓の上も木々が覆っているせいで、フライを引っ掛けてしまう事も多い。実際僕もかなりのフライをロストしたが、野鳥の宝庫でもある湯川周辺なので少し心配だったが、10月に湯川でゴミ清掃のキャンペーンが行われるそうでそうした試みも素晴らしいと思った。

同時に監視員のが方釣れた魚の数やどんなフライを用いているのかなどを調査したり、遊漁券を買う時に渡されるアンケートでも釣穫調査をしている。日本のFFの聖地を呼ばれる理由はその生い立ち以上に現在でもその功績に恥じない管理体制が敷かれている事にも起因しているのではと思った。


入漁券は1日2000円だが、こうした管理の中で長くFFを楽しめるのであればコストパフォーマンスの高い釣り場と言えると思った。イブニングタイムまで竿は出さずに楽しい宴会へと突入した。夜の更けるまでFFオヤジギャグ連発の宴会は続いた・・・アー幸せだ。
all photo by free bird

[ フライ>トラウト ] 投稿者 daikyu : 15:54 | コメント (27) | トラックバック (0)

2006年05月12日

湯川オフ会

要さんのお誘いでブログ仲間の皆さんで日光の湯川へオフ会に行ってまいります。東京に戻るのは13日の夜になると思いますので、更新はその後になります。戻りましたら日光の楽しい話をアップしますのでお楽しみに・・・・写真は栃木のレイクウッドリゾートでのオフ会の様子です。大勢での楽しい会になりそうです!

[ オフ会 ] 投稿者 daikyu : 04:22 | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年05月10日

可愛い顔して・・・・

3月の長野のマッチザハッチの有名な渓での話。朝一瀬をニンフで釣り上がり、その日初めてのイワナが釣れました。ちょっと失礼して・・・・ストマックポンプを入れてみました。驚くものが入っていました。ストマックポンプって人間で言うと胃洗浄の様なかんじでしょうか・・・・

結構食べていましたが、ユスリカラーバやストーン、コカゲロウに混じって、黄色い球状のものがいくつか入っていました。カジカの卵のようです。石のウラなどに生みつけたカジカの卵もイワナにとっては捕食対象になってしまうんでしょうね。


昔、渓流釣りに塩漬けにしたカジカの卵を使うと聴いた事はありましたが、ストマックポンプで出て来たのは初めてだったかもしれません。サイズにしては15cmそこそこですが、ヒレはピンとして準ワイルドなイワナです。人間も卵かけご飯とか好きだからイワナにとっても好物なんでしょうか・・今度はカジカエッグフライでも巻いていきますか?可愛い顔して結構悪食なんですよね・・・

[ フライ>いわな ] 投稿者 daikyu : 09:13 | コメント (8) | トラックバック (0)

2006年05月08日

ぱみにっきデビュー!!

4月22日から北海道道北でのイトウウォッチングに出掛けた模様がぱみにっきの釣りのススメに掲載されました。僕も要さんkadoiさんと共に絵日記になってデビューいたしました。私のこのまるっとしたイメージはかぼちゃでございましょうか・・・・

えにっきbyぱみこ
 

あの青い空と白い雪・・・そして楽しい時間がまた蘇って来ました。イトウの第一陣も遡上とのウワサもあり、道北がきになるところです。局長ご家族はじめ現地のみなさーんお便り待ってマース!original photo by kasai

[ 魚のはなし ] 投稿者 daikyu : 21:54 | コメント (14) | トラックバック (1)

2006年05月06日

そろそろ会いたくなって来た・・・

木曽川水系のタナビラのボディ。今シーズン木曽ではまだこの魚体に会っていない。5月の声を聞けば例年文字通りメイフライの名の通りカゲロウが日中にハッチをして、釣り上がりに良いシーズンとなる。あの渓に天気の良い日に立ちたい衝動にかられる・・・・

湧水に恵まれた僕のカーティスクリークはフライ向きの渓相である。浅いチャラ瀬からドキッとするようなサイズのタナビラがフライに出ることがある。

イワナはニッコウイワナの放流により、在来のヤマトイワナと混ざってしまったがまれにキレイな本来のヤマトイワナも顔を出す。アマゴは稚魚放流の新子がかなり目立つ時もあり、順調に再生産が行われているように思う。

キーポイントは浅瀬に際にある柳で、日中なんの反応もなかった場所でもイブニングには驚くほどの反応が見られるポイントもある。この渓ではキャスティングを駆使して、柳の下のイワナやタナビラを狙って釣るハンティングのようなFFが好きだ。

いよいよその季節がやってきた。真夏の蒸し暑いイブニングには羽アリの流下がある。この時がこの渓の大物を手にするビッグチャンスでもある。運が良ければ幸せになれるのだが、その恩恵に預かれる人はごく僅かだ・・・・

[ フィールドレポート ] 投稿者 daikyu : 11:30 | コメント (14) | トラックバック (0)

2006年05月03日

海を行き来するイワナ

 猿払の笠井旅館さんに泊まり、北の魚類図鑑なるものを夜飲みながら紐解くと、アメマスは12月に海に下るタイプと4月に下るタイプがいるらしい事がわかった。その日の日中河口から数百mで釣れたのは今から海に下るタイプのようだった。いずれのタイプも7月には再び河を遡上するそうだ。

3ヶ月ほどで河に帰ってくるというコトだが、河口付近では海を意識した銀化した魚体になっている様だった。この時期にしてはかなりコンディションは良く引きもかなり強いものだった。このアメマスは斑点の小さいタイプだったが、いかつい顔で口がみつ口になっていた。胴回りも指が回らない程の大きさだった。


このアメマスは斑点に色のコントラストがあり、個体差があることが判る。この斑点の色のグラデーションは自然の造形美とも言える美しさだった。60cmを超えるような大きなアメマスは斑点がドーナツ状になる事を以前、YUNさんのエントリーで書きこんだ事があった。もちろん今回そうしたタイプには出会えるハズもなかったが斑点や紋様の違いを見ているだけでも興味深かった。

そして海アメチャレンジでは待望の1匹が記録的な小ささに驚いたが、小さくてもアメマスが海に下ったタイプであり、彼もこれから豊富な海のベイトを捕食して7月の遡上の頃には立派な遡りアメマスとなる事と思う。しかしこのサイズは予想していなかっただけにそうまでしてブログのネタ提供をしてくれなくてもと正直思った。 original photo by YUN

島牧ではこの日サケ稚魚の姿は殆ど見られず、周りのアングラーも殆ど釣れていない様だったので、海アメの情けか小さいながらも1匹の価値に感謝しておきたい。イワナ好きな僕としてはぜひ60オーバーのドーナツ模様のアメマスに出会ってみたい。それとメタリックボディのロケットのような海サクラもいつか出会える日が来ればと思っている。

海ドーナツと海サクラ、憧れの響きだ。いつになる事か・・・そんな夢もあって良いかもしれない

PS 本日から二日間家族旅行のため更新、コメントが5日からとなります。よろしくお願いいたします。

[ 魚のはなし ] 投稿者 daikyu : 14:46 | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年05月02日

旅に教えられたもの

長期休暇を取り北海道の猿払から道南への釣り旅から昨日戻った。ご一緒した皆さんの顔を思い浮かべながら日曜の遅い飛行機に乗った。僕は何をこの旅で学んだのか・・・・original photo by ABU

今日は旅を終えて慌しく仕事を片付けながらこの旅に同行させて頂こうと思い立った時からのコトをプレイバックしてみた。まずは要さんの魅力的なお誘いをヘボヘボ会で頂いたコトに端を発する。旅の目的はイトウの産卵シーンを見ることだった。もちろん札幌のブログ仲間の案内で島牧のオフショアでのビッグトラウトを釣ることもそうだった。そして友人の紹介でお会いしたネット職人の方にも案内をお願いした。

魚との出会いが目的だったのだが、僕にとってこの旅のカギは間違いなく人のとりなす縁だというコトに猿払を訪れて思い直した。魚との出会いも元々は縁のある方々のおかげなんだと。

ご一緒して酒を酌み交わし、雪の中を歩き、渓を彷徨いながらイトウもアメマスも海サクラも、もし出会えればそれは良いが、そうでなくても全然良いと思える時間がたくさん流れた。

楽しく釣りをしたいと思う反面、釣りに関して色んな欲求が出るのも釣り人の本性である。今回は釣りに合わせたのでなく、イトウの産卵に合わせた日程にむりやり釣りをセッティングしてもらったと言うのが正しく、皆さんに様々な気を遣って頂いた。

釣りという趣味を通じてお知り合いになれたたくさんの方々の縁に素直に感謝していることと、こんな素晴らしい自然がまだまだたくさん残る北海道に感謝したい。そしてこの環境がこの先いつまでも僕達や、僕の子供たちの世代になっても恵みを与えてくれるコトを心から願いたい。

川は蛇行して勝手気ままに流れ、冬の訪れと共に雪と氷で川を閉ざし外的から彼らを守り、雪解けと共に豊かな水量をもたらし、遡上を助ける。その中で魚も自由に海と行き来をする。太古から当たり前の様にこの営みが続いてきた。

もしもその長い歴史の一部分だけだとするならば、少なくとも現状維持の方向が変化する環境においては最低必要条件だとも感じた。イトウのようなシンボリックな絶滅危惧種に感じることも多いが、どんな生き物にもどんな環境にも全くもって同じ営みがあり、それぞれに生きながらえる権利がある。

脂ビレがないからなんて釣り人の勝手な思いで、魚にとってもまた環境にとっても、大きな問題でない。いかにそこで遊ばせてもらっているかを真剣に思えばさらに感謝しています。

[ フィールドレポート ] 投稿者 daikyu : 00:10 | コメント (16) | トラックバック (0)