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2006年01月17日

この木の価値どの位だと思います?

先日のエントリーで登場する巨大な秋田杉がこの写真です。小さくない僕の体と比べてもこの大きさ。少なく見積もっても直径2m50cmは下らなかったと思います。おそらく500年は生きてきた杉かと・・・

ブナを始めとする広葉樹と巨大な杉に囲まれたバランスのとれた、この森の素晴らしさは前述の通りだが、そのことを更に認識せざるを得ない事があった。

おととい泊まった仙台で朝新聞に目を通すと、地球再生というテーマのTV番組の案内があった。なぜか目に留まり、かみさんにすぐ電話をして録画を頼み、帰京して家族が寝静まった部屋でひとりその番組を見た。地球共生と題された番組のポイントは、「大自然の値段」という興味深いものだった。地球環境に対して日本人一人が必要とする国土や空間がどれくらいか?と言う問いかけからのスタートだった。

東京ドーム一つ分というのが答えだった。えっどうしてそんなにいるの?30坪くらいあれば十分なのではと一瞬考えた。この考え方をエコロジカルフットプリントと言うそうである。地球環境に印すエコロジーの観点から見た人間の残す足跡という概念だそうだ。

それによると住む、買い物をする場所0.07na、食べるお米を収穫するための田、食肉を得るための牧草地、魚を捕るための海の面積の合計3.2ha、紙パルプの原料となる山の面積0.33ha、そして排出する二酸化炭素を吸収するための森の面積なんと2.8ha、その合計4.3haというコトだそうである。この4.3haが東京ドーム一個分とのことだった。それにしてもこのデータで驚くべきはその必要とされる面積の65%が人間が呼吸をして吐いた二酸化炭素を吸収する為に必要な森の面積というところだ・・・東京ドームの65%のスペースの森がたった一人の為に必要だという事実を突き付けられた感覚である。

もし日本人に必要とされる4.3haを地球の総面積で割ると25億人しか生きる事が出来ないということになるそうだ。地球2個でも足らなくなるんですね・・・・米国人9.5ha、アフリカ人1.2haという指数はある意味分かりやすいデータだった。

地球の中でこうした事に活用出来ない土地はなんと4分の3あるそう・・・活用出来るスペースを全人類のエコロジカルフットプリントの平均2.2haで割ると、暮らせる定員は50億人とのことだ。現在の地球の人口は64億人なので14億人約21%の定員オーバーというコトになる・・・このままでは、次の電車をお待ち下さいと地下鉄の車掌に言われるように、来るはずの無い地球を待つことになりうそうで怖い。間違いなく今の僕の意識レベルでは21%にはいりそうだ。

地球の許容量を大きくすると言う方法が解決の糸口であるというのがそれに続く、メッセージの一つだった。北海道の襟裳岬の緑化事業を取り上げていた。明治から昭和にかけての大量伐採により殆どの木が無くなってしまったそうで、その影響により砂漠化した岬から海に流入した砂により環境が悪化していたそうだ。

その影響は深刻だったそうだが、昭和28年から始まった緑化事業で200haの黒松の森が復活したという話だった。今から50年前に始まりようやく効果が出始めた話です。緑を取り戻した森により、息を吹き返した海は豊かになり、昆布を始めとする海産物が復活し、そうした事の集大成として絶滅危惧種といわれる特殊なアザラシも海に戻るまでになったそうだ。

林野庁の取り組みは第2フェーズに入り、今度は黒松の森に人間の手を改めて入れるという段階に入ったとの事でした。「本数調整伐」と言う密生した黒松を40%間挽くという伐採方法で、広葉樹の自然な植生を促すというものだ。単一種のみの森は生態系としてはもろく、様々な木々からなる力強い森となるという話です。この第2フェーズについてもここから50年という事業だそうです。合計100年の事業への取り組みが現に行われていると聞き安心しつつ、こうした事が広がりを見せるためにも意識の変革が必要なのだと感じた。

2002年に成立した自然再生推進法という法律がある。その定義は「自然環境を保全し、再生し、若しくは創出し、又はその状態を維持管理すること」だそうです。とても良い考え方ではあると思いますし、どのようにこの考え方を定着させていくかという事は大切だとは思う。しかしこの取り組みに対しては二つの大きな問題があるとされていました。それは「長い時間」と「莫大な資金」という事だった。

合わせて環境再生の有効性を分かりやすく示すデータがさらに紹介された。それは自然環境がもたらす効果を年間の経済効果に置換えたものだった。二酸化炭素の吸収による効果で1兆2000億円、国土の侵食を防ぐ事による効果で28兆3000億円、水をきれいに保つ事による効果で14兆6000億円、総計年間70兆円、ピンと来ないがGDPの10%のウェイトがある価値なんだそう。その中でも日本最大の釧路湿原は年間400億円の経済価値があるらしい。それなりの予算をかけても毎年経済的価値を生み出してくれる環境再生は十分投資の価値があるというコトだ。

1時間の番組を見終え、森をベースとした山の力はすごいと改めて感じた。もちろん長い年月を経てあの森が出来上がり、そこに流れる渓でイワナを釣りを楽しんだのだが、恩恵を受けているのは実は魚釣りの楽しみだけでなく、生きるための絶対必要条件の基本「呼吸する」という事に対して想像を超えた貢献をしているという事に気づかされた。

木曽ヒノキ、青森ヒバとならび日本3大美林秋田スギの象徴的存在としてこの杉の巨木は僕の心の中に改めて刻み込まれた。実家のそばには木曽ヒノキがある。青森ヒバをこの目で確かめたくなった・・・


投稿者 daikyu : 2006年01月17日 04:51

コメント

daikyuさん、おはようございます。
うかつに深呼吸したり、アクビしたりするのを
躊躇ってしまいますね。
冗談はさておき、今の地球は定員オーバーなんですか。
それは知らなかった。
今回のエントリーで、やはり緑の大切さを改めて痛感しましたよ。
とりあえず、今度の休日は自分の部屋に緑を置いてみます。
小さなコトから始めて見ようと思います。

投稿者 terry : 2006年01月17日 08:12

terryさんおはようございます!長文のエントリー朝一からお付き合い下さりありがとうございます。

僕が来ると観葉植物の緑がきれいになったと褒められたことが
あり、なにかナーと思ったら普通の人の3倍くらい二酸化炭素
出しそうだもんね!と言われなるほど、俺も役に立ってるなと思いました(ばく)

定員オーバーという感覚は全くありませんでしたが、考え方一つで心構えを変えることも出来るなぁと。この年になってもまだまだ勉強ですね。

とても良い番組でしたのでシリーズもののようでしたが再放送を期待しています。TV東京でパナソニック提供日曜16時からの番組でした。。

投稿者 daikyu : 2006年01月17日 10:08

こんにちは(^^)そちらの木々は本当にりっぱ!
長い冬の厳しさが、ヒトの手から木々を守ってるのかな・・

定員オーバーで思い出しましたが、地球上の道路をすべてに世界中の自動車を並べてみると、車が宇宙に飛び出てしまうそうですね。道路が少ないんでなく、車が多すぎるのでしょう・・・
そりゃあ渋滞するワケだ・・・・(-へ-)
とはいえ、車が手放せる生活ではないのも事実。
ハイブリッドカーだって誰でも買える様なモノではないし・・
考え込んでしまうことたくさんもあるんだけど、まずはそれが第1歩かな・・・・

あぁ、ワタシもなにか緑のものを部屋にお招きしようかな!
ウチのジャングル(夫所有)は緑じゃないので・・・
失敬シマシタ!

投稿者 ぱみこ : 2006年01月17日 12:35

daikyuさん、こんばんわ。
難しい問題ですね。環境破壊をして自宅が建ってる。花を植えてもその前にあった木のほうが酸素を出してたはず。日本の住宅事情では大きくなる木は近所迷惑。なので元の状況に再生するのは不可能。釣りに行って藪をこいで折ったり、踏んだりした草木も多々ある。これも返せない。山国に木を植樹して再生を待っている間に都会は壊れていく。そこは開発できないからいつまでも開けていかず過疎化が進む。
などと言ってると限がないので、まずはヒーターの設定温度を20度に下げました。(^^)

投稿者 dadlife : 2006年01月17日 18:17

ぱみこさんこんばんは!相変わらずの鋭い視点と、ちょい
下ネタ入りコメントありがとうございます。僕のしげみも、
自分の二酸化炭素を吸収するまでの規模ではありません。
お互い観葉植物を部屋に置いたほうが無難ですね。

車もあふれてるんですね。東京の首都高速なんてひどい
時は高速じゃなくて駐車場みたいになっちゃいますもんね。

僕の車に対する考えはとにかく大事に長く乗ることです。
今乗ってる愛車も20万㌔超えました。あと2年5万㌔は
がんばろうと思います。それだけ排ガスを出していると言う
点からすると難しいですが・・・

ハイブリットももうちっとカッコイイ車にして欲しいと思いますが、
何かセルシオ辺りもハイブリットが出るような時代にはなった
ようです。

投稿者 daikyu : 2006年01月17日 22:21

dadlifeさんこんばんは!木曽の檜にまつわる話ですこし興味深い話しがありました。木は山に程良く人間の手が入ったほうが良いというのは、襟裳の件でもそうなんですね。

そこで強い木を育てるため、ある程度間挽く訳ですが、その木を利用して住宅を建てるという発想で、間伐材の活用プロジェクトをしている企業も知っているだけでも結構あります、

先日の番組を見ていてdadlifeさんのエアコンの温度下げるなどクールビズのような身近なボトムアップ的なことと、大きなプロジェクトからのトップダウンとの両極からのアプローチが必要なのかなと感じました。エコロジカルフットプリントという概念は環境アセスメントとして考えるにも良い切り口だとは思いました。

投稿者 daikyu : 2006年01月17日 22:36

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